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君は放課後インソムニア
Alternative Titles
Kimi wa Houkago Insomnia,Insomniacs After School,君は放課後インソムニア,きみはほうかごいんそむにあ
Genres Author Artist
Release
Status
能登の九曜高校では文化祭の準備が始まっていた。みんなが忙しく働く中、不眠症で夜眠れない中見丸太は、ダンボールにくるまって休んでいた。それをクラスメートの女子に見咎められ、本館3Fの踊り場にあるダンボールを取ってくるように命令される。踊り場の先には、今は物置になっている天文台があり、幽霊が出ると噂されているため、女子は行きたがらないのだ。しぶしぶダンボールを取りに向かう丸太だったが、本館3Fの踊り場にはダンボールは少ししかなかった。丸太は、ダンボールがあるかもしれないと考え、その先の天文台の扉を開く。すると、天文台の中は秘密基地のようだった。遠くに生徒たちの声は聞こえるものの、幽霊の噂のおかげで、人がやって来る心配がない。丸太はダンボールをしき、そこに寝そべり、ここを自分の場所にしようと決める。ふと横に倒されたロッカーの中を覗き込むと、そこに女子生徒が寝ていた。先客がいたのだ。彼女は同じクラスの曲伊咲だった。目を覚ました伊咲は驚いて外に出ようとするが、ドアは鍵が掛かって開かなかった。伊咲が言うには、鍵が壊れていて、完全に閉めると外からしか開かなくなるという。二人は閉じ込められてしまったのだ。どうやって外に出ようと悩む丸太だったが、校則違反ながら伊咲がスマホを持っていたので、ひと安心する。しかし伊咲は、天文台にいた理由を人に知られたくないからと、誰にも連絡を取りたがらない。伊咲は、夜眠れなくてイライラし、昼はずっと頭痛に悩まされながら眠気が取れないのだという。だから秘密の場所で休んでいたのだ。彼女の悩みは、丸太とまったくいっしょだった。そのことを伊咲に告げた丸太は、彼女のスマホで幼なじみの同級生に電話をした。彼にだけは自分の悩みを打ち明けているのだ。電話は通じなかったが、メールで連絡したので、あとは待つだけだった。同じ悩みを持つことで親近感が芽生えた二人は、やがて寄り添うように眠っていた。こうして二人は秘密の場所と、ひとときの安らぎを共有することになったのだ。
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